家族との日常の会話で、あなたは相手に顔を向けて話しているでしょうか?忙しい時や何かに気を取られていると、つい背を向けたまま返事をしたり、スマホを見ながら会話をしてしまうことがあるかもしれません。しかし、家族とのコミュニケーションにおいて、相手に顔を向けることは、その瞬間を共に感じる大切な第一歩です。顔を向けることで、相手の気持ちに寄り添い、心の通った対話が生まれます。私自身、普段からこの点を意識して、家族と向き合って話すようにしています。
ただし、長時間視線を合わせ続けることが心理的に負担になる場合もあります。特に日常的な関係では、適度な距離感や視線のバランスが大切です。視線を送り続けると緊張を与えることがありますが、時折視線を外すことでリラックスした雰囲気が生まれ、相手も安心感を覚えるでしょう。視線の使い方一つでコミュニケーションの質が変わります。
ビジュアルコーチング
さらに、視線を使わないコミュニケーション方法として、当協会の「ビジュアルコーチング」というアプローチがあります。視覚的なツールを用いることで、アイコンタクトに頼らずとも深い対話が可能です。たとえば、お絵かきや写真などを介して話をすることで、目を合わせるプレッシャーを軽減し、自然な会話を引き出せます。家庭内で子どもとお絵かきをしながら話すのは、特に効果的です。お互いにリラックスしながら、子どもの気持ちや考えを引き出す良い機会になるでしょう。
信頼を築くコミュニケーション
私が信頼関係の大切さを強く感じたエピソードに、友人夫婦との会話があります。奥さんに「旦那さんのどんなところに惹かれたの?」と尋ねた時、彼女は「いつも私の話を聞く時に、手を止めてちゃんと顔を向けてくれるところ」と答えてくれました。旦那さんも「もしかしたら大切なことを言ってるかもしれないからね」と笑顔で答えました。この姿勢が、家庭内での安心感や信頼を築く鍵だと改めて感じさせられました。
家族とのコミュニケーションでは、相手の表情やしぐさに注意を向けることが大切です。笑顔や頷きなど、相手の気持ちを受け取る姿勢を示すことで、安心感を与えることができます。家族間の信頼は、こうした小さなサインの積み重ねで生まれるものです。
【小さな実践】
朝食の時間に5分間だけでも、相手の顔を見ながら話す。さらに、ビジュアルコーチングを応用し、家族アルバムを見返したり、子どもと一緒に絵を描いたりすることで、視線の負担を軽減しながら心を通わせる工夫を取り入れてみる。
投稿者プロフィール
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武蔵野美術大学卒業後、東京の建築デザイン事務所に就職。その後、京都で建築士事務所を設立。人の共通心理をとりいれた店舗や狭小住宅の企画設計を生業としていたが、59歳で心筋の半分以上が壊死する重度の心筋梗塞で倒れ、事務所を廃業。紆余曲折を経て住環境ライフコンディショニングコーチとしてリスタート。近年では、企業研修において、それぞれの組織に応じた内容にカスタマイズし提供している。
マイベストプロ
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